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inventorのインストール

こんばんは
本日二回目の更新です.

自分が苦戦したInventorインストールについてです.
inventorのインストールはすんなりすむ人は済むらしいんですが,自分みたいに苦戦する人もいるらしいです.

インストールするとき,安易にインストールボタンを押さないほうが良いです.
インストールボタンの右側にプルダウンメニューがあったらそこをクリックしましょう.

自分がトライしたインストール手順は

①chromeで"すぐにインストール"を選択⇒失敗(ネットワークエラー)
②chromeで"ダウンロード"を選択後インストール⇒失敗(ファイルが足りない)
③IEで"ダウンロード"を選択後インストール⇒失敗(ファイルが足りない)
④IEで"すぐにインストール"を選択⇒成功

なんで④で成功したかわかりませんが,失敗したらブラウザを変えるのお勧めです.
あと,インストールは"すぐにインストール"から試したほうが良いかもしれません.
ダウンロード後インストールだと,ダウンロードしたファイルが無駄になるので(3GBとか4GB)非常に時間が無駄になります.

では,良い3DCADライフを~
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MPU6000

こんばんは

 全日本大会も終わり,ロボット界から脱出し,人並みな大学生活を送ってるかたもいるとは思われますが,私は相変わらずロボット界へ身をおいております.「来年はがんばるぞい」ということで今から来年の機体の設計をしようとする方もちらほら(?)見られるので,その参考になればと,デジタルジャイロのMUP6000について少し書きたいと思います.

一応知らない方向けに.
 ジャイロとは,角速度を知ることができるセンサーです.つまり,ジャイロから得られる値を積分すると角度になります.したがって,静止状態(マウスでいうとスタート位置で静止している状態)から,機体が何度回転したかがわかります.ステッパではスリップなどで角度が理想値からずれると角度を補正するチャンスは壁制御しかないですが,ジャイロがあればいつでも滑っても戻すことができます.
 あと,MPU6000ですが,これは最近マウス界でよく使われるデジタル接続のジャイロです.ジャイロは大別するとアナログ接続のジャイロとデジタル接続のジャイロがあります.何が違うかというと,アナログジャイロは,ジャイロから角速度が電圧として出力され,マイコンのA/D変換でその電圧を測定することにより角速度を測定することができます.デジタルジャイロは,ジャイロからSPIやI2Cなどのデジタル通信で角速度を"値"としてマイコンが取得することにより測定できます.双方にメリットがあり,アナログ接続のジャイロはマイコンのA/D変換ができれば簡単にジャイロを使うことができます.しかし,精度がノイズがマイコンのA/D変換に左右され,良い測定値を得るのは難しいです.(性能の良い,高価なジャイロを使えば別らしいですが)反対に,デジタル接続のジャイロは,ジャイロからデジタル通信で値を測定するので,比較的簡単に精度が良く,ノイズの少ない測定値を得ることができます.しかし,SPIやI2Cの接続設定をする必要があり難易度は高いです.

さて,ではMUP6000の話に戻しましょう.この記事で書くの内容は大したことはありません.MPU6000の特性について少し書くだけです.ジャイロの選定時というよりは,実際に半田付けしたときに正しく接続できたかの目安になるかも(?)


静止状態での生データ
MPU6000の生データの時間変化

静止状態での生データの分布(サンプリング周波数1kHzで1秒間)
MPU6000の生データの分布

静止状態で1秒間値を積分し,これをサンプリング周波数で割った値をリファレンス(0点)とした場合の,角速度の積分値
MPU6000のドリフト特性

自分は今年DCマウスをはじめて作り,いきなりデジタル接続のジャイロを使ってしまったので,アナログジャイロを使ったことありません.なので,この測定結果が良いのか悪いのかは判断がつきませんが,聞いた話によると,ジャイロの積分値が20秒で1度ずれなければいいらしいので良いのでしょうか.また,マイコンのA/D変換のbit数は12bitで,MPU6000はbit数が16で出力されます.MPU6000の生データには約±4の差があるが,これは12bitでは1以下であるので,ジャイロの値のブレも非常に小さいのではないかと思います.

最後に,半田付けについて書きます.MPU6000のピッチ(足の中心と,隣の足の中心の距離)は0.5mmあります.MPU6000より,SPIの接続速度が速いMPU6500はピッチが0.4mmとなります.ジャイロ全体の大きさはMPU6500のほうが1mm小さかったと思います.手半田で,0.4と0.5mmの差は非常に大きく,人類の絶対防衛ラインは0.5mmといわれております.個人的には,ハーフで実装面積がきつい場合や,三軸加速度,三軸ジャイロをとりたいときなどを除けばMPU6000のほうが無難ではないかと思います.

MPU6000_半田付け

画像の中央にある正方形の素子がジャイロです.ジャイロの周りが半付けで汚れてて恥ずかしい...
まあ,周りは汚いですが半田でくっついているのはお分かりいただけると思います.

今年の機体"Dritte"について

こんばんは

今日は今年の機体についてまとめようと思います.
多少は,これからDCをつくる人の参考になればと思います.

まあ,機体に関しては見たことある人が多いと思いますが...

↓↓機体の写真↓↓
(斜め)
Dritte_斜め
(上)
Dritte_真上
(後)
Dritte_後
(前)
Dritte_前
【横】
Dritte_横

↓↓回路図↓↓
Dritte_回路図

↓↓基板↓↓
Dritte_基板

==機体構成==
・センサー4つ
・ファウルハーバー製3V定格1717モータ
・変則4輪
・吸引ファン

==電源(バッテリー)==
吸引以外用:Lipo 2cel 180mAh
吸引用モーター用:Lipo 1cell 120mAh

==主要素子==
マイコン : RX62T 64pin 3.3V
ジャイロ : MPU6000(SPISPIで通信)
赤外LED : SFH4550
フォトトランジスタ : TPS601
モータードライバ : TB6614FNG


<半田クラック>
 この機体はかなりの回数壁にぶつかったと思いますが,半田のクラックには悩まされたことがありません.基板厚は1mmなのですが,クラシックなら1mmあれば十分ということでしょうか?半田付けするときにフラックスが抜けた死んだ半田にならないように気をつけたこと,センサー回路を衝撃を受ける基板の端から離したこともクラックに悩まされなかった要因ではないでしょうか.

<ノイズ耐性>
 ノイズ耐性についてもかなり良かったです.データーは残ってませんが,センサー値もほとんどぶれず,ジャイロのドリフトもほとんどなかったです.リポの近くでビアで一点GNDをし,デジタル系とパワー系でしっかりGNDを分けたからでは無いでしょうか.あと,無駄なビアをたくさん打ったため,ベタGNDの電位差が少なくなったこともノイズが少ない要因かもしれません.それから,50uFのセラコンをかなり使いました.(リポの根元に2つ,レギュレータに1つ,各モータードライバに1つずつ)後輩の機体で,コンデンサを足すとジャイロがうまく動いたり,エンコーダが読めるようになったりとコンデンサはかなり重要そうです.ちなみに,パワー系はモータのみ,それ以外のセンサーLEDやマイコンなどをデジタル系としました.センサーLEDはパワー系にしたほうが良いかもしれませんが.

<ロール剛性>
 いろいろな機体と比較して自分の機体はロール剛性が高かった用に思ってます.機械工は剛性isジャスティスなのです.(どの程度の剛性が必要なのかは正直わかりませんが)バッテリーを押さえるための梁と,吸引用のモータマウントが左右のモーターマウントを繋ぎ,剛性を高めています.(吸引ファンのマウントをロール剛性を高めるのに使うのは某"さっちゃん"と呼ばれてる方のアイデアを借りましたが...)

<機体重量>
 機体の総重量(リポも含む)は120gです.DC板マウスの中では非常に重い分類に入ります.紫電改やハセシュンマウスv4.0と同じような重さです.機体重量が120gありますが,さすがは1717で,本番は出していませんが18m/s/sまで加速度を出せることを確認しています.この時のDutyを見ると100%なることがあったので,おそらく限界であると思われます.これ以上の加速度を出したければ,モータのパワーアップか機体重量の削減が必要だと思われます.
 機体重量120gは重いですが,重いのはターン速度が出ない(そこを吸引で押さえつけるのです!)というデメリットがありますが,制御がしやすいというメリットもあります.DCX10を使ってる人がゲイン調整に苦しむように,モータのトルクに対する慣性が小さいと制御が難しいと思われます.なので,DC初心者は無理して軽くせず,ある程度重い機体でもいいのかな?と思います.

<機体重心>
 この機体の重心はかなり前のほうにあります.(といっても,前後のタイヤの間にありますが)まあ,前に1717のコネクタがあったり,吸引用モータがあったり,吸引ファンがあったりと,当たり前っちゃ当たり前なんですが...そのため,減速時に不安定になる挙動が見られました.加速時に機体は後ろの方へ,減速時には機体は前のほうに引っ張られます.車に乗っていることを想像するとわかると思います.したがって,前重心だと減速時に前へつんのめる挙動をします.吸引ファンを回す前は露骨で,基板の前側を路面にすっていました.その代わり,加速の安定性はすこぶる良かったですが.今回は前重心過ぎて加速の安定性に極降りしていたように思います.減速時によくフェールセーフがかかりましたが,加速時にかかったことはありません.理想的には少し前重心がよいと思います.その"少し"の程度が難しいですが...
 機体の重心にかかわることといえば,超信地旋回がありますかね.自分の機体は180度旋回すると,15mm位下がります.これは機体が前重心過ぎるのが原因で,ほぼ前タイヤで旋回していたことになります.変則4輪の人は,旋回した後の機体位置に注意したほうがよいです.自分の場合は,その下がる挙動をうまく利用し,壁切れ補正していましたが.

<吸引>
 自分の期待の吸引力は50~60g程度しかありません.他の吸引機と比べて弱いですね.これは,スカートの作りこみとファンの形状が弱いものと思われます.それから,1sのブラシレスDCモータを使っているのが最大の弱い原因だと思われます.ブラシレスDCがだめなのではなく"1s"だからです.2sでブラシDCでファンを回すと110g位の吸引力が出ました.自作では2sのブラシレスDCで吸引をしたいです.ただ.ブラシレスを回すのはかなり難易度が高いので,逃げてブラシDCで回すかもしれませんが.

まあ,自分の機体の主な反省点はこんなものでしょうか.
最後に走行成績をまとめてしめたいと思います.

==東本地区大会==
マイクロマウスクラシック : 4位 7.247

==東北地区大会==
マイクロマウスクラシックエキスパーt : 優勝 7.851 (シード権獲得)

==中部地区大会==
マイクロマウスクラシック : 19位 1:15.529
支部サーキット : R

==全日本学生大会==
マイクロマウスクラシック : 準優勝 6.509
支部サーキット : 準優勝 8.124

==全日本大会==
マイクロマウスクラシックエキスパート決勝 : 3位 7.739

全日本大会

こんばんは

本日2回目の投稿となります.(もしかして始めて?)
今回は全日本大会について書きます.前回に引き続く今シーズンのマウスを振り返るシリーズです.

予選は東北でシードを取っていたためパス.決勝からの参加である.そのため,決勝でこけるとシード全日本でなにも残せないという不安があった.そして,決勝迷路公開.顔が(゜ロ゜)状態である.斜め時の壁制御がほぼかからない自分のマウスにとってはあまりにもきつすぎる迷路だったのです.斜めからの斜めからの斜め.オワター\(^o^)/さらに既知区間斜めな私はもうね...ということで,検証が十分でない既知区間(斜め無し)での探索.バグはでなかったので安心できたが,ターン調整がずれていたため,帰りの探索で長い階段部分で死亡.しかし,経路は出たので一安心であった.これは中部大会の反省が生かされたといえよう.

2走目のパラメータと同じパラメータでの走行動画


2走目のパラメータ
(最高速度,加速度,斜め最高速度,斜め加速度)=(3.5m/s,16m/s/s,30m/s,16m/s/s)
(180,135,90,90B,45)=(1.4,1.3,1.2,1.4,1.3)m/s
成功:8.114

3走目のパラメータ
(最高速度,加速度,斜め最高速度,斜め加速度)=(4.0m/s,16m/s/s,30m/s,16m/s/s)
(180,135,90,90B,45)=(1.4,1.3,1.2,1.4,1.3)m/s
成功:8.107

4走目のパラメータ
(最高速度,加速度,斜め最高速度,斜め加速度)=(4.0m/s,16m/s/s,30m/s,16m/s/s)
(180,135,90,90B,45)=(1.5,1.4,1.2,1.5,1.4)m/s
失敗:R

5走目のパラメータ
(最高速度,加速度,斜め最高速度,斜め加速度)=(4.0m/s,16m/s/s,30m/s,16m/s/s)
(180,135,90,90B,45)=(1.5,1.4,1.2,1.5,1.4)m/s
成功:7.739

最終走目,時間が無いとあせってアワアワしてたら,なんと時が止まってる(制限時間のカウントが止まってる).さらにアワアワ....宇都宮さんやこじまさん,ハセシュンとかいう恐ろしい面子に,おきなよ,といわれる事案が発生いたしました.(ご迷惑をおかけしました)

走行結果であるが,自分もびっくり,斜め制御なしであの斜めを走ってしまった.自分の制御はかなり角度がしっかりしているようである.結果は3位.念願の楯を手に入れることができました!タイムを見ると,自分の上が吸引2台で6.301と6.307.つまり,まだまだトップ勢とは大きな開きがあるということである.宇宙への道は遠い...

何で1位と2位で1秒以上の差ができたかを考えると,まずは経路であろう.長い斜めに入った後未知区間があったため大きく迂回している.これは,これから探索をなんとかせねばならない証拠であろう.ただし,この迂回により壁制御区間ができたため救われたかもしれないという考察はできる.あと,ゴール前の斜めをまっすぐいけなかった部分がある.これはゴールを(7,7)区画にしているためで,最短経路導出アルゴリズムの改善が必要とるであろう.
2015エキスパート決勝_経路


経路に関しては以上であるか.あと差が出た理由として,直進速度がある.定量的な考察ではなく感覚であるが,今回のパラメータでは斜めの最高速度が3m/sとなる.あれだけ長い斜めだと0.5m/sの差が大きなタイム差を生むと考えられる.決勝の迷路の一番長い斜めは15区画であり,距離にすると約1905mmである.進入と脱出速度を1.4m/s,加速度を16m/s/s仮定すると,最高速度が4m/sの場合は通過に0.43秒,最高速が3m/sの場合は0.6秒つまり0.17秒早くなる.これも差が僅差になってくると大きな"差"の要因であろう.

あとはターンの速度についてが考えられる.ターン速度についてだが,自分のプログラムは侵入の45度と脱出の45度の速度を一緒に設定している.これは大きなロスである.なぜかというと,進入の45度に対して脱出の45度は大きく速くできるからである.決勝の迷路を見ると,45度ターンが多く存在する.これによってもかなりの時間短縮が期待される.

全日本大会を振り返ってみて,ハードというよりはソフトウェアによりタイムロスした部分が多々あることがわかった.来年はソフトウェアの改善を大目標とすべきか.

今年度を振り返って

こんにちは.(書き始めた当初はまだ明るかった)

全日本大会お疲れ様でした.
全日本大会はマイクロマウスシーズンの締めということで,今シーズンを振り返ってみたいと思います.
また,全日本大会については次回の記事に書きたいと思います.
長文になってしまうかもしれませんか,どうか.

【去年の話】

今年のDCマウス"Dritte"の設計は実は去年の全日本よりも前に遡ります.去年の9月,自身初作成のマウス(ステッパ)の機体作成とソフトウェア作成が順調に進み,そのまま全日本にいけるようなレベルとなっておりました.もし順調に行けばDCマウスで出れるのではないのか?という無茶な思いつきで設計を開始したのです.(まあ,そんなのできるわけないんですが...)

そのとき設計した基板が↓の画像です.
幻の基板

センサー8つ,吸引ファン,変則4輪というDC初心者マウスといしてはキチガイです.まあ,前側にセンサーを8つ配置したことにより,配線がなかなか収束しませんでした.配線を頑張っているうちに時は過ぎてゆきあっという間に学生大会一ヶ月前に
この時点でもう諦めました\(^o^)/

DCを諦めたが,新作は諦めたとは言っていない的なノリと,先輩(某F川氏)のわけわからない一言「4輪のステッパ作れば?」という言葉のせいで新たな基板設計の始まりであったわけですが.4輪ステッパの話は置いといて,9月から設計を進めて10月ごろ頓挫した幻のDCマウスに手を加えて設計したのが今年の"Dritte"であります.

"Dritte"の設計は全日本大会終了後すぐにでも手をつけたかったのですが,卒論という闇にとらわれ,結局動けるようになったのは今年の4月中旬.ここから今年のマウス製作が始まるわけです.

【シーズン前(4月~9月)】

基板外形や回路は,去年設計していたマウスのマイナーチェンジであるのですぐ済みました.基板発注も部品発注も4輪ステッパを作ったノウハウを生かせ,ハードウェアの製作二ついてはかなりスムーズに進みました.

発注し届くまでの暇な時間を利用し,RX62Tのレジスタ設定とDCモータの制御プログラムを書いてた気がします.研究でもそうだが,時間ベースの計画は大切で,何かを待ってる間に何をするかを考えるのは非常に大切.記憶が怪しいですが,6月上旬には機体の製作が終了していた気がします.

ソフトウェアは,去年のソフトウェアをそのまま使い,探索アルゴリズムや最短経路導出を去年よりもっと考えたが,去年のプログラムはオールグローバル変数で,ソースファイルは一つ,もはやどの変数がどこに使われているかはまったくわからない.そんな恐ろしい状態のソースは使えません.ってことで,アルゴリズムは流用するが,プログラムは総書き直しとなりました.プギャー

6月中旬に"Dritte史"にあるようにモータ制御のプロトタイプが完成し,とりあえず走れるマウスとなりました.ここで,迫ってくる期限がMice主催のプチ大会です.このようなイベントがあることにより,マウスの進捗がpHジャンプするので非常によいです.もっとやりましょう.プチ大会までにせめて探索はしたい.ということで大急ぎで去年のプログラムを参考に探索プログラムをオール書き直し.マジつらかった.プチ大会では探索を成功させ,迷路情報を保持したまま足立探索をすることによる最短走行も成功しました.この時期にとりあえず走れるようにすることは非常に重要だと思います.そう思うとプチ大会は結構いい時期にありますね.

"Dritte史"↓↓


プチ大会後は何をしてたのでしょう.あまり記憶がありません.C言語の構造体やポインタ,列挙体,クラスの勉強もかねてC#の勉強など,プログラミングの知識を蓄える時期だったように思います.去年のプロラムは構造体やポインタなどを何も使わず基本的なCの機能しか使っておりませんでした.そもそもマイクロマウスの1年目は走らせるだけで精一杯ですもん.

とまあ,7,8,9月の上旬はそんな感じで期待には触らずVisual Studioと戯れてたように思えます.この時期にC#でシリアル通信でマウスからログを読み出すプログラム,ターンシミュレータ,DXライブラリを使った迷路シミュレータ改が完成しましたかね.

自分のマイクロマウスの考え方の一つに,機体を触るのはハードウェアのデバッグをするため.というものがあります.最短経路導出や探索,最短走行のプログラムなどはPCでシミュレーションし,動くことが確認された(安全が確認された)らマウスに移植します.これに関しては,PCで動くのにマウスで動かない,すべてはシミュレーションできないなどの限界があることや,シミュレータを作ってるくらいならマウスを速く動かすことに時間を使うなど,この部分に関しては人によって大きく分かれると思います.

【大会シーズン(9月~11月)】

9月の中旬となると,東日本大会が2~3週間後となり非常にあせっていた気がします.Twitterでのカウントダウンをつくり,自分を煽ることもしました.このカウントダウンは非常に気に入られましたね.(oから始まるような一部の人から)この時期,最短走行プログラムをヒイヒイ言いながら書き,ターンを調整し,いざ最短を試したら,前壁センサー(壁切れセンサー)の角度がダメダメで都合のいい場所で壁切れを読み取れず,なかなか最短走行を成功させることができなかったです.ステッパのころは機体が長いのでLEDの角度はあまり気にしなくてよいのですが,短くなると壁センサーの設置位置と角度が非常に重要であることを知りました.さらに,後にこの配置では探索時に姿勢が崩れると壁を読み間違えやすいことを知り苦労しました.とまあ,壁センサーをグイグイ曲げなんとか対処し,東日本大会の3日前?位に初めて最短を成功させた気がします.

~東日本大会~
東日本大会のとき用意したパラメータは
・オール0.7m/sターン
・最高速度3m/s(?)
・加速度12m/s/s(?)
でした.Twitterでも動画でも書きましたが,"オール0.7m/sターン"をむちゃくちゃ後悔することになりました.東日本の当初の目的は,フル迷路で危なげなく探索を成功させ最短走行が問題なく(バグなく)できることを確認するためでした.結果は4位.非常に悔しい.順位を狙うことは考えてなかったが,3位と4位の差は非常い大きい.大会前にもう少し上のパラメータを調整するか?と考えていたが目的を上記のように設定したため調整しなかったのです.後悔.大会に行くときは全力のパラメータを用意しとくべきです.あと,大会に申し込んだかをちゃんと確認するべきです.なんと,サーキットに申し込みするのを忘れていたの...だっ!

~東北大会~
東日本で非常に悔しい思いをしていたが,悔しさに惑わされている時間はない.なぜなら東北大会が1週間後に迫っているのだ.(蒼樹うめなんてなかったのだ.そんなものは無かったのだよ.なにも気にして無いよorzま...前売り権なんかかってないんだからっ!)東日本から東北までの一週間の間に吸引ファンをつけるという暴挙に出ました.そのおかげでファンをまわせるようになったが,ファンの羽の枚数が多いからか?軸が斜めっているからか?非常に大きな振動が発生し,そのせいかわかりませんがピニオンが外れるなどしました.そんなわけで,ターン調整をしないまま現地へ.会場でターン調整するなど私のポリシーに反するわけですが,この時ばかりは仕方がありませんでした.現地で1m/sターンまで調節し,そのときの全力を出しました.結局ファンはまわしあせんでしたが.今年の東北は強豪勢が来ず,運よく優勝することができました.去年はフレッシュマンクラスで優勝,今年はエキスパートクラスで優勝と非常に良い結果が残せました.今年もつや姫おいしかったです.

自分のマイクロマウスの考え方のもう一つに,大会会場ではなるべくいじらない.というものがあります.これは,マウスの経験が豊富である場合,そうやるべきなのかもしれませんが,自分のような経験が浅い者が,長く時間をかけて調整・検証してきたものを会場で変えてしまうのは非常に危険であるからです.壁センサー値についても同様です.大会会場で変えたことがありません.まあ,変わってるのが怖くて,センサー値を見ることすら怖くて確認して無いというのもありますが(笑)

~中部大会~
東北の次は中部.間は2週間.しかも中部の一週間後は学生大会.こんな日程ではマウスがやばいので中部大会に行くことは半分諦めていましたが,怖い怖い京都出身の後輩に言われていくことになりました^^.東北から中部の間は,東日本から東北の間に研究をサボった付けを払ってた気がします.特に進捗はなかったデスね.結果は惨敗.というか自爆?自分の探索アルゴリズムは,探索中にこけると最短が出せないよな使用になっていたのだ!思い返してみれば,探索失敗したの初めてだった.あらゆる状況を考えなければならない.反省です.そして,サーキットは最後のターンの手前で停止.パスの手打ちを間違えておりました.実はサーキットのプログラムは大会1時間前に書きました.やはり,直前に書くプログラムはだめなようです.と,まあ,結果は残せませんでしたが,いろいろ得るものはある大会だったと思います.というより,前日の懇親会がそうぞうたるメンバーで凄かった.来年も行きたくなる.

~学生大会~
東北前に吸引ファンはできていたが,いまだに回せずにいた学生大会前日.何を思ったが急にまわそうと思い立ってしまった.さらに,FF制御があったが以前の制御ではほとんどかかっていないことが判明し,モータ制御プログラムをほぼ書き直すという暴挙に出た.しかも,家の4×6の小さな迷路で検証するしかなのにである.ターンパラメータを変えなくてもターンの大きなずれはなかったのは幸いであった.学生大会は制御の改善と吸引ファンの改善により,最高速度と加速度,ターンの安定性が大幅に向上した.
・オール1.0m/sターン
・最高速度4m/s(?)
・加速度16m/s/s(?)
サーキットでは,大回り1.4m/sターンを実装していた.結果は,クラシックとサーキットともに第2位.ともにハセシュンにやられた^^.いつかハセシュンに勝ちたいと思った瞬間である.しかし,2年連続2連覇とはアッパレである.大会前日にいろいろ変えてしまう暴挙にでたが,結果は良い.これに味を占めるとロクなことがおきそうに無いので,大会前にプログラムをいじらないという考えは変えないつもりである.

学生大会は1.0m/sターンが最速ターンであった.これでは吸引の名が泣くということで,全日本の一週間前にターン速の向上を行った.1日で60個のターンを調整するのはさすがに骨が折れたが...(シミュレータの結果とあまりあわなかったのでしょうがない)このとき,台形加速の限界を感じ,expを使った角加速度が無限階微分可能なターンに変更した.(去年のステッパでは実装していたが,今年はこの時期までしていなかった)このターン大改編でようやく吸引らしいターンそくとなった気がしました.

去年行った大会は東北と学生と全日本だけでした.それに比べ今年は,東日本,東北,中部,学生,全日本とずいぶんたくさん行った気がします.マウスは大会シーズン前に完成させて大会シーズンを楽しみたいものです.こう考えると,マウスシーズンというものはなくて,もはや一年中なのでは?と思ってしまいますが.

では,次回.全日本大会について書きたいと思います.
プロフィール

tennisyi

Author:tennisyi
現在、東京理科大学miceに所属しており、マウスを制作しています。
目指せハーフマウス脱初心者!

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